夢をこめた住宅を立てた後に、最後の工事として外構工事があります。住環境を作るうえで非常に重要な部分の工事です。建物を良く見せるも、悪く見せるも、外構次第なのです。女性のお化粧と同じですね。素地が良くても、化粧のひと筆次第で台無しにしてしまったり、化粧ですごく美しくなったりと。。。外構も同じです。
そこで満足できる外構・素敵な住まいを作る手順やチェック項目をご紹介いたします。
業者選びのチェックポイント
- できる限り同じ地域にある業者
- メンテナンスもしっかりやっていますという業者
- 施工例などがある業者
- 会社の体制をみる。しっかりした経営をしているか。(これは感じ取るしかないですね)
- とにかくその業者に会ってみること。
理由:
1・2 同じ地域に会社があれば、メンテナンスに来てもらい易いからです。工事だけして、それっきりなんていう場合何かあったときに困るのは、お施主様の方なのです。業者側から見ても、他の工事現場の帰りがけに見てみましょう、の方がいいわけです。わざわざ遠方まで出かけるとなると、予定を組まないといけません。結果、直ぐに来てもらえない、ということになり、ストレスを感じてしまいます。。。
3・4 施工実績のある会社がお施主様としても安心できると思います。逆手に取れば、安心して工事を任せてもらえるように企業努力しているということになりますよね。それからその施工事例を見れば、どんな外構デザインが多いのか、その業者の特色も見えてくると思います。特色が明確な業者もあれば、お客様の希望にできる限り沿ったデザイン・施工をしている業者もあります。お施主様の好みや考え方にあった業者を見つけることも外せません。それから会社経営についても、保険にちゃんと入っているのかどうか、工事中に事故を起こし、多額の損害を出した後、姿を消してしまった・・・などのようなことがないように、信頼しても大丈夫かどうかです。
5 とにかく会ってみる。それが一番早いです。結局、人と人とのつながりが重要です。きっちりとお施主様のことを見てくれているのか、ここがポイントです。工事は安いほうがいいというだけではないと思います。気持ちよくこれから過ごしていくためにも必要なことではないでしょうか。
工事を依頼する時のポイント
1)希望イメージを明確にすること。
- どんな生活をしたいのか、する予定なのか。
- 洋風?和風?建物にあわせた外観?その他色々。(希望書き込みシートをご利用下さい)
- 雑誌などでイメージ写真や切抜きがあると、設計者にイメージを伝えやすいです。一番の早道です!
2)予算金額
3)設計・デザインの全体のバランスは時には「餅屋にまかせる」ということも必要です。ただし、「全ておまかせ」はNG。
工事依頼から工事の完成までのフローチャート
1)業者選び インターネットや雑誌、地域広告、住宅会社からの紹介で、情報集め。 |
2)ご相談 お電話やメールなどでまずはご相談。その後、より詳しい打合せをする為に必要情報やご希望を伺います。専門スタッフが現地へお伺いし、立地条件や敷地など現況を詳しく調査いたします。施工写真や参考資料などを持参し、より分かりやすくご説明いたします。 |
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3)図面・見積もりが提出される お客様のご希望に沿ったプランとお見積もりをご提出いたします。 |
4)図面の修正 (予算に応じて、プランを詰めていきます) なかなか一度で最高のプランが出来上がるとは限りません、しっかりと打合せをした方がいいでしょう。 |
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5)契約 プラン内容、お見積内容をご納得いただけた段階でご契約となります。工事着工の日取りを決めます。 |
6)工事着工 (工事金の支払い方はそれぞれです) |
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7)工事引渡し 完成後、お客様立会いのもとお引渡しとなります。 |
2、3のところで、しっかりと打合せをしましょう。設計には必ず設計意図があります。何故、このプランなのか、何故このような配置なのか、など細かなところまで聞いてみて下さい。また、こんな使い方にしたいなど、具体的にありったけの情報を伝えて下さい。仮に現段階でそんなに予算がなくても、ゆくゆく資金的に余裕ができた時に希望のプランを作れるような設計を前もって考えることができますよね。先々のことを考え後悔しないよう設計者だけでなく、お施主様も情報提供に努めて下さい。そうすれば、設計者からこんな使い方も提案します、なんてかゆい所に手が届く提案が出てくると思いますよ。
6では、多くの業者が着工金を頂いているのが現状です。これは、資材を買い付けたりするためです。どうかご理解下さい。
打合せに必要なもの
希望イメージ
敷地図、建物配置図、1階平面図、2階平面図、建物立面図
お施主様やそのご家族の趣味やライフスタイルなどの情報
★技匠の会が考えるベストプランに対する考え方★
(1)外構にかける予算金額は建物金額の1割。
例えば、家に5000万円かけた。そんなお宅が外構に100万円で作ってみると、かなりアンバランス。やはりそれなりに似合う佇まいがあります。貧素な外構を作ってしまうと建物までもが貧素に見えてしまいます。500万円ぐらいかけて頂くといいでしょう。一方で、昨今建物自体安く建てられるようになってきました。1500万円の家には150万円で十分な外構ができます。外構が良ければ、建物含め全体が良く見えるのです。
(2)植栽を入れる。
それからできる限り宅地に樹木を植えて頂くことをお勧めします。「落ち葉の掃除が面倒」という方でも、常緑樹を選べばそんなに気にすることはないと思います。
(3)五感が刺激される、癒される空間づくりに努める。
せっかく一戸建てを建てるわけですから、家の中だけでなく、敷地全体を心地よいものにしてほしいものです。ホッとできる空間をもてるようにしましょう。
では、具体例を見てみましょう。。。
大きめな住宅にブロックとフェンスの外構。塀の高さは1.3m。よく見かけられるデザインです。一定の高さで塀や門扉、駐車場ゲートが構成されている為、デザイン的には変化が無く、単調なイメージ。建物と外構のボリューム感としてはアンバランスです。
大きめな住宅に相応の外構。大きな建物には、ある程度ボリュームのある外構が必要です。そしてデザインも高さのある構造物があると、よりバランスの取れたものとなります。植栽を上手く取り入れて、さらに心地よい空間作りをして頂きたいと思います。
予算のないプランの代表作です。せっかくの住宅を貧素に見せてしまうパターン。化粧ブロックとメッシュフェンスの組み合わせ。せめて門壁をおしゃれに、、メッシュフェンスの近くには植栽を入れて下さい。サンプル4と比較して全体の配色が少ないこと、あまりに住宅全体が見えてしまっていることがマイナス点です。特に住宅の角は植栽や外構物で隠れるようにすると良いでしょう。
豪華な住宅でなくても、外構プランでかなり家の印象は変わってきます。住宅が白とベージュ系を基調としていますので、外構もそれにあわせて、使う素材の色を選定してください。このプランのポイントは金物のアクセント(ポイント)に有ります。そして植栽です。豊かな住空間が容易に想像できますよね・・・外構の予算もある程度(予算を)多めにとっておかれた方が良いでしょう。
業者との付き合い方
- 業者の中には、営業と工事と兼ねている方もいます。そんな方は朝早く、そして仕事を終えるのも早いです。連絡を取る場合にはできる限り夕方以降は避けたほうがいいでしょう。
- 工事が始まったら、毎日現場を見たくなる気持ちも分かりますが、作業中の現場にずっとお施主様がいると、現場の職人は仕事がしにくくなります。注意力散漫になる場合もあります。なるべくずっと現場にいるのは控えたほうがいいでしょう。
- プランの変更は、工事が始まってからでは、お施主様の時間と費用の浪費につながります。納得するまで設計者と打合せしましょう。
- 現場の職人さんは褒められると作業も気分よく進められます。そんな気配りもお施主様には必要です。人と人とのつながりですから。。。情がわけば施工の仕上がりも、もしかしたら違ってくるかもしれませんよ。
- お見積り無料と一般的にほとんどの業者が言っておりますが、しかし何社も相見積もりをされますと、業者も人間ですから、意欲が落ちてしまいます。本音では「できる限り我々を信じて、任せてほしい」と思っています。また設計図面はプランナーやデザイナーが精魂込めて、時間をかけて作り上げたものです。相見積もりのためにその図面を他の業者に流すことは避けましょう。また、反対に業者からの図面を見せて頂ければ安く見積もりしますよといった呼びかけ(提案)にも十分注意しましょう。そのような業者は大概工事の質も悪く、メンテナンスもほとんどしない場合が多いのです。お施主様との関わりが薄いのも原因のひとつかと思われます。